住宅ローンの落とし穴と賢い使い方・2級FPの父が娘に話すローン戦略

こんにちは。中津川市にある工務店、
RAKU HOME(株式会社日建建設)の藤原です。
父と娘のマイホーム問答も、
今回で第9回となりました。
今回は家づくりを考えるうえで、
避けて通れない住宅ローンの話です。
娘「住宅ローンって難しいよね。
金利も上がってきているし、
できるだけ借りない方がいいの?」
父「借金だから少ない方がいい、
という考え方も間違いではないよ。
でも住宅ローンの場合は、
少し考え方が違うんだよ」
娘「どういうこと?」
父「大切なのは借りる金額より、
無理なく返せる金額かどうか。
そして借りた後の生活に、
余裕があるかどうかなんだ」
家づくりの相談をしていると、
「いくらまで借りられますか?」
と聞かれることがあります。
でも私は、それより先に
考えてほしいことがあります。
それは「いくらなら安心して、
毎月返していけるのか」です。
銀行が貸してくれる金額と、
無理なく返せる金額は違います。
娘「銀行が貸してくれるなら、
返せる金額じゃないの?」
父「そこが住宅ローンで、
注意したいところなんだよ」
住宅ローンは長い人なら、
35年、40年、最近では
50年という商品もあります。
その間には子どもの教育費、
車の購入や買い替え、
家の修繕費も必要になります。
病気や転職などによって、
収入が変わるかもしれません。
今の収入だけを見ながら、
ギリギリまで借りてしまうと、
後から苦しくなることがあります。
娘「じゃあ頭金をできるだけ、
多く入れた方がいいのかな?」
父「それも注意が必要だよ。
貯金を全部使ってしまうのは、
私はおすすめしないかな」
例えば手元に500万円あり、
そのほとんどを頭金に使えば、
住宅ローンは少なくできます。
でも家が完成した直後には、
意外とお金が必要になります。
家具や家電を購入したり、
引っ越し費用が必要だったり、
固定資産税もかかってきます。
車が故障するかもしれませんし、
急な出費が重なることもあります。
住宅ローンを減らすことだけを
考えるのではなく、ある程度の
現金を残すことも大切です。
娘「繰上返済はどうなの?
早く返した方が得じゃない?」
父「金利だけを考えれば、
早く元金を減らす効果はある。
でも、それだけで決めない方がいい」
住宅ローンの繰上返済には、
利息を減らせるメリットがあります。
ただし、一度返済したお金は、
簡単には戻ってきません。
100万円を繰上返済した直後に、
車の買い替えが必要になって、
高い金利のマイカーローンを
借りることになったとしたら、
本当に得だったのでしょうか。
私は住宅ローンだけではなく、
家計全体を見ることが大切だと
考えています。
娘「最近は金利が上がっているけど、
変動金利は危ないの?」
父「変動だから危険、
固定だから安心と単純には
決められないと思うよ」
変動金利は一般的に、
固定金利より当初の金利が
低い商品が多くあります。
一方で将来金利が上がれば、
返済額が増える可能性があります。
固定金利は返済額を把握しやすく、
長期の資金計画を立てやすい
というメリットがあります。
どちらが合っているかは、
借入額や年収だけではなく、
貯蓄額や家族構成によっても
変わってくると思います。
娘「じゃあ住宅ローンって、
結構その人によって違うんだね」
父「そうなんだよ。
だから金利の数字だけを見て、
決めないことが大切なんだ」
例えば金利が低い金融機関でも、
保証料や事務手数料などを含めると、
必ずしも一番安いとは限りません。
団体信用生命保険の内容にも、
金融機関によって違いがあります。
住宅ローンを比較するときには、
表示されている金利だけではなく、
諸費用や保障内容まで含めて、
確認することをおすすめします。
もう一つ、私が大切だと思うのが、
住宅ローンの借入期間です。
娘「短く借りた方が、
利息は少なくなるんだよね?」
父「そう。でも返済期間を短くすると、
毎月の返済額は高くなるよね」
例えば無理に返済期間を短くして、
毎月の生活が苦しくなるよりも、
長めに住宅ローンを組んで、
余裕ができた時に繰上返済する。
そんな考え方もあります。
住宅ローンは一度組んだら、
何もできないわけではありません。
家計の状況を見ながら、
繰上返済をすることもできますし、
条件によっては借り換えという
方法を検討することもできます。
娘「住宅ローンは借りる時より、
借りた後も大事なんだね」
父「その通り。
住宅ローンとは長い付き合いになる。
だから時々見直すことも大切だよ」
私は建築会社で働いていますが、
2級ファイナンシャル・プランニング
技能士の資格も持っています。
家づくりの相談を受ける時には、
建物の金額だけを見るのではなく、
できるだけその後の生活まで
考えるようにしています。
住宅会社として考えれば、
予算を上げてもらった方が、
建物にお金をかけてもらえます。
でも私は、それが必ずしも
良い家づくりだとは思いません。
家を建てた後に旅行へ行ったり、
子どもとの時間を楽しんだり、
趣味を続けることも大切です。
新しい家で生活が始まってから、
住宅ローンを返すためだけに
働くようになってしまったら、
少し寂しい家づくりだと思います。
娘「お父さん、それ営業としては、
あまり言わない方がいいんじゃない?」
父「そうかもしれないね(笑)。
でも長い付き合いになるからこそ、
無理な計画はすすめたくないよ」
家づくりで大切なのは、
「いくらの家が建てられるか」
だけではありません。
住宅ローンを返しながら、
どんな暮らしをしたいのか。
10年後、20年後にも、
この家を建てて良かったと
思える資金計画なのか。
そこまで考えて初めて、
家づくりの予算が見えてきます。
建築費や住宅ローン金利が上がり、
家づくりを諦めようかと
考えている方もいると思います。
そんな時こそ最初から、
「無理」と決めなくても大丈夫です。
土地、建物、住宅ローン、
補助金や住宅取得後の支出まで、
一つずつ整理してみることで、
方法が見つかる場合もあります。
住宅ローンは怖いものではありません。
ただ、40年近く付き合うものだからこそ、
なんとなく借りるのではなく、
仕組みを知って利用することが大切です。
「借りられる金額」ではなく、
「安心して返せる金額」を考える。
そして住宅ローンだけではなく、
その先の暮らしまで考える。
これがFPとして、そして父として、
娘に伝えておきたい住宅ローンの
一番大切な考え方です。
次回も父と娘の会話を通して、
家づくりについて考えてみます。
中津川市・恵那市周辺で、
これから家づくりを考えている方、
住宅ローンや資金計画について
不安を感じている方も、
お気軽にRAKU HOMEへご相談ください。


