家づくり、誰を味方につける?

こんにちは。中津川市にある工務店、
RAKU HOME(株式会社日建建設)の藤原です。
父と娘のマイホーム問答も、
今回で第10回となりました。
娘夫婦の家は無事に完成しましたが、
引渡しはもう少し先になります。
完成した家を見ていると、
家づくりは間取りや金額だけではなく、
本当に多くの人が関わって
できていることを改めて感じます。
今回は少し視点を変えて、
「家づくりに関わる人」について、
娘と話をしてみました。
娘「家づくりを始める前は、
住宅会社の担当者と話をすれば、
家が建つと思っていたよ」
私「普通はそう思うよな。
でも実際に家づくりを始めると、
本当に多くの人が関わるだろ?」
娘「土地のことから考えると、
いろいろな人と話をしたね」
私「家づくりでは会社選びも大切だけど、
誰と一緒に進めるかも大切なんだ」
娘「でも、良い担当者って
どうやって判断すればいいの?」
私「そこが難しいところだな。
話しやすい人だからといって、
良い担当者とは限らないからね」
娘「何でも『できます』と言ってくれる
人が良いと思っていたけどね」
私「逆の場合もあると思うよ。
『それはやめた方がいいですよ』と、
言ってくれる人も大切なんだ」
これは私自身、建築会社で長く
仕事をしていて感じることです。
お客様の希望をすべて聞くことが、
必ずしも親切とは限りません。
予算的に無理がある場合や、
将来の負担が大きくなる場合には、
おすすめできないこともあります。
そんな時に理由をきちんと説明して、
時には反対してくれる人の方が、
本当の味方なのかもしれません。
娘「お父さんも結構、
私たちの家に口を出したよね」
私「それは父親としてもそうだけど、
仕事柄、気になることもあるからな」
私は建築会社で働きながら、
宅地建物取引士、2級FP、
相続診断士の資格を持っています。
そのため家そのものだけではなく、
土地や住宅ローン、将来のお金まで、
どうしても気になってしまいます。
娘「土地を買う時もいろいろ
確認していたもんね」
私「土地は値段と広さだけで
決められるものじゃないからね」
土地を購入して家を建てる場合、
道路との高低差や上下水道、
造成工事の有無も大切です。
ハザードマップや法的な制限など、
確認することもたくさんあります。
一見すると安く見える土地でも、
家を建てられる状態にするまでに、
大きな費用がかかる場合があります。
不動産屋さんから土地を紹介されたら、
「この土地はいくらですか?」だけでなく、
「家を建てるまでにいくら必要か?」
という見方もしてほしいと思います。
娘「住宅ローンも同じだったね」
私「そうだな。借りられる金額と、
無理なく返せる金額は違うからね」
住宅ローンは金利だけを比べて、
決めれば良いわけではありません。
毎月の返済額はもちろんですが、
子どもの教育費や車の買い替え、
将来必要になる家の修繕費なども、
一緒に考える必要があります。
家づくりにお金を使い過ぎて、
建てた後の生活が苦しくなっては、
せっかくのマイホームも楽しめません。
娘「じゃあ、大工さんは?」
私「もちろん大切な存在だよ。
図面に描かれているものを、
実際の家にするのは職人さんだからね」
家づくりには大工さんだけでなく、
基礎、電気、水道、屋根、外壁、
内装など多くの職人さんが関わります。
完成すると見えなくなる部分にも、
たくさんの仕事が詰まっています。
私も仕事で建築現場を見ることが
ありますが、職人さんの仕事には、
その人の考え方が表れると思います。
見えるところをきれいにするのは、
ある意味では当たり前です。
むしろ完成したら見えなくなる場所を、
どれだけ丁寧に施工しているのか。
そこも良い家を考えるうえでは、
大切な部分だと思っています。
娘「じゃあ家づくりでは、
誰を信用すればいいの?」
私「一人だけを信用するというより、
相談できる人を増やすことかな」
家づくりでは誰か一人を、
「敵」にする必要はありません。
住宅会社の営業担当者も、
大工さんや職人さんも不動産屋も、
本来は同じゴールを目指す仲間です。
ただし、すべてを任せきりにせず、
分からないことはそのままにしない。
疑問があれば質問する。
納得できなければ確認する。
そして相手から違う意見が出た時も、
まず理由を聞いてみることです。
家づくりをしている途中では、
「自分たちの希望と違う」と
感じることもあると思います。
しかし、反対意見を言う人が、
必ずしも「敵」ではありません。
予算や安全性、使いやすさを考えて、
あえて反対している場合もあります。
娘「何でも賛成してくれる人が、
味方とは限らないということだね」
私「そういうこと。家づくりでは、
言いにくいことを言ってくれる人も
大切にした方がいいと思うよ」
今回、娘夫婦の家づくりを見ながら、
私自身も改めて勉強になりました。
私は建築会社に勤めていますので、
どうしても仕事として家を見ます。
宅建士として土地を見ることもあれば、
FPとして住宅ローンや将来の生活費が、
気になってしまうこともあります。
でも今回は、それだけではありません。
娘夫婦がこれから何十年も暮らす家を、
父親として見る気持ちもありました。
家は完成した時がゴールではなく、
そこから新しい暮らしが始まります。
点検やメンテナンス、修理などで、
住宅会社との関係も続いていきます。
だからこそ価格や性能だけではなく、
「この人なら相談できそうだな」
という感覚も大切にしてください。
分からないことを質問した時に、
分かるまで説明してくれる人。
良いことばかりを話すのではなく、
デメリットも説明してくれる人。
予算を考えて時には、
「それはやめましょう」と言える人。
そんな人は家づくりにおいて、
心強い味方になってくれます。
娘夫婦の家は完成しましたが、
まだ引渡しは終わっていません。
実際に暮らし始めてから、
初めて分かることもあるでしょう。
娘から「ここは良かった」
「ここはこうすれば良かった」と、
言われることもあると思います。
それも今後、このブログで
お伝えしていきたいと思います。
これから家づくりを始める方は、
住宅会社だけを見るのではなく、
ぜひそこで働く「人」も見てください。
長い家づくりを一緒に進めて、
完成後も相談できる人がいること。
それも良い家づくりの条件の一つだと、
私は娘の家づくりを通して感じました。
次回も父と娘のマイホーム問答を、
お届けしたいと思います。


