
家づくりで後悔しないための結露対策とは?
冬場の冷たい空気と室内の暖かい空気の温度差によって、窓や壁に水滴がつく結露。
住まいの快適性を大きく損なうだけでなく、カビや腐食の原因にもなりかねません。
そのため、快適で健康的な住まいを実現するためには、適切な結露対策が不可欠なのです。
そこで、新築やリフォームにおける効果的な結露対策について、具体的な方法と費用対効果を踏まえてご紹介します。
窓の結露対策
複層ガラスで結露軽減
窓は、室温と外気温の差が最も大きい部分であり、結露が発生しやすい場所です。
複層ガラスは、ガラスとガラスの間に空気層やアルゴンガスなどを封入することで断熱性を高め、結露の発生を抑制します。
空気層の厚みやガス種類によって断熱性能が異なり、結露軽減効果も変わってきます。
高性能な複層ガラスを選ぶことで、冬場の冷気侵入も防ぎ、暖房効率の向上にも繋がるのです。
また、防音効果も期待できるため、騒音対策にも有効といえます。
ただし、初期費用は単層ガラスに比べて高くなります。
樹脂サッシで断熱性向上
サッシ部分も熱の逃げ道となるため、結露対策にはサッシの種類も重要です。
アルミサッシに比べて熱伝導率が低い樹脂サッシは、断熱性に優れ、結露の発生を抑制します。
さらに、樹脂サッシはさまざまなカラーバリエーションがあり、デザイン性も重視できます。
また、耐久性にも優れており、長期的に見てメンテナンスコストを抑えることも可能です。
しかし、アルミサッシと比較すると、価格はやや高めです。
内窓設置でさらなる効果アップ
既存の窓に内窓を設置することで、窓全体の断熱性能を大幅に向上させることができます。
内窓は、比較的簡単に設置でき、費用対効果も高い対策といえます。
内窓の種類も豊富で、デザインや性能に合わせて選ぶことができます。
既存窓との間に空気層を作ることで断熱効果を高め、結露を大幅に軽減するだけでなく、防音効果や防犯効果も期待できます。
一方で、窓の開閉がやや不便になる可能性があります。

壁の結露対策はどうすればいい?
高性能断熱材で壁内結露を防ぐ
壁内部に湿気が溜まり、結露が発生する壁内結露は、建物の耐久性を著しく低下させる原因となります。
高性能断熱材を使用することで、壁内の温度差を小さくし、結露を抑制できます。
グラスウールやロックウールなどの一般的な断熱材から、発泡ウレタンやセルロースファイバーなどの高性能断熱材まで、様々な種類があり、それぞれ断熱性能や価格が異なります。
断熱性能が高いほど結露防止効果は高まりますが、初期費用も高くなる傾向にあります。
また、断熱材の種類によって施工方法や耐用年数が異なるため、適切な選択が重要です。
外壁通気工法で湿気を逃がす
外壁通気工法は、外壁と断熱材の間に空気層を設けることで、外壁内の湿気を外に逃がし、結露を防ぐ工法です。
雨水や湿気が壁内部に侵入するのを防ぎ、建物の耐久性を高めます。
また、外壁の温度上昇を抑える効果もあり、夏季の冷房効率向上にも貢献します。
施工には専門的な知識と技術が必要ですが、長期的な視点で見れば費用対効果は高いといえます。
さらに、建物の寿命を延ばすことにも繋がるため、重要な対策と言えるでしょう。

換気で結露を防ぐには?
24時間換気システムの導入
24時間換気システムは、常に室内の空気を換気することで、湿気を適切に排出します。
特に、浴室やキッチンなど湿気が発生しやすい場所の換気は重要です。
熱交換型の換気システムであれば、換気による室温低下を抑えられ、快適な室内環境を維持できます。
初期費用はかかりますが、結露防止だけでなく、室内の空気環境の改善にも繋がるため、健康面でもメリットがあります。
また、省エネ効果も期待できるため、ランニングコストの削減にも貢献します。
計画換気で効果的に換気
定期的な窓開けによる換気も効果的です。
特に、朝や晩など、室内の湿度が高い時間帯に窓を開けて換気することで、結露の発生を抑えられます。
換気する際には、風の流れを意識し、効率的に換気を行うことが重要です。
例えば、対角線上にある窓を同時に開けることで、空気の流れを作りやすくなります。
換気扇を適切に使用することも、効果的な換気につながります。
また、窓を開ける時間が短くても、こまめに行うことで効果を発揮します。
まとめ
今回は、家づくりにおける結露対策に関して、窓や壁の結露対策と換気のポイントを解説しました。
特に、窓は最も結露が発生しやすい場所で、単に結露の問題だけでなく、建物全体の断熱性にも大きく影響します。
新築時には、窓の性能にこだわることをお勧めします。