
屋根裏断熱にスタイロフォーム!メリット・デメリットと費用・施工方法
夏の暑さ、冬の寒さ。
光熱費の高騰も相まって、少しでも快適に、そして経済的に暮らしたいと誰もが願うものです。
住宅の断熱性能を高めることは、その願いを実現する上で非常に有効な手段といえます。
中でも屋根裏は、外部からの影響を受けやすく、断熱が不十分だと夏は熱がこもり、冬は熱が逃げてしまうため、適切な断熱材選びが重要なのです。
今回は、屋根裏断熱材の選択肢の一つであるスタイロフォームについて、そのメリット・デメリット、費用、施工方法などを詳しくご紹介します。
屋根裏の断熱にスタイロフォームを使うメリット・デメリット
スタイロフォームは、住宅の断熱材として広く使用されている押出発泡ポリスチレン断熱材です。
他の断熱材と比較してどのようなメリット・デメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
断熱性能が高く省エネ効果が期待できる
スタイロフォームは、独立気泡構造を持つため、熱伝導率が低く、高い断熱性能を発揮します。
そのため、夏は外の熱気を室内に伝えにくく、冬は室内の熱を逃がしにくいため、冷暖房効率が向上し、省エネ効果が期待できます。
さらに、結果として、光熱費の削減にも繋がるのです。
また、室内の温度変化が緩やかになるため、より快適な居住空間を実現できるというメリットもあります。
適切な厚さのスタイロフォームを選ぶことで、より高い断熱効果を得ることが可能です。
軽量で施工しやすい
スタイロフォームは、軽量であるため、持ち運びや施工が容易です。
カッターナイフなどで簡単に切断できるため、DIYでの施工にも適しています。
屋根裏のような高所での作業でも、負担を軽減できることは大きなメリットです。
また、加工のしやすさから、複雑な形状の屋根裏にも容易に対応できます。
そのため、施工時間の短縮にも繋がり、工事費用を抑えることにも貢献します。
防水性防湿性に優れている
スタイロフォームは、水に強く、吸水性が非常に低いため、湿気の影響を受けにくいという特徴があります。
屋根裏は雨漏りなどのリスクもあるため、防水性・防湿性に優れた断熱材を選ぶことは、建物の耐久性を維持する上で重要です。
例えば、万が一雨漏りが発生した場合でも、スタイロフォームは水分を吸収しにくいため、断熱性能の低下を防ぎ、建物の劣化を抑制します。
また、湿気によるカビの発生も抑制できるため、より健康的で快適な住環境を保つことができます。
価格が比較的安価
他の断熱材と比較して、スタイロフォームは比較的安価で入手できます。
そのため、予算を抑えながら効果的な断熱対策を行うことができます。
初期費用を抑えられるだけでなく、長期的に見ても光熱費の削減効果によって、経済的なメリットが得られます。
さらに、施工の容易さから施工費用も抑えられる傾向があり、総合的にコストパフォーマンスに優れているといえます。
経年劣化により断熱性能が低下する可能性がある
スタイロフォームは、長期間の使用によって、断熱性能が低下する可能性があります。
特に、高温多湿の環境下では劣化が早まる傾向があるため、定期的な点検と交換が必要となる場合があります。
しかし、適切な施工とメンテナンスを行うことで、劣化の速度を遅らせることが可能です。
また、近年では、より耐久性の高いスタイロフォーム製品も開発されており、長期的な性能維持が期待できます。
火災時に有毒ガスが発生する
スタイロフォームは、火災時に有毒ガスを発生させる可能性があります。
そのため、施工時には火災報知器の設置など、安全対策をしっかりと行う必要があります。
一方で、スタイロフォームは自己消火性を持つため、延焼のリスクは低い素材です。
火災時の安全性を高めるためには、適切な防火対策と併せて、火災報知器の設置や避難経路の確保など、総合的な安全対策を講じることが重要です。

費用と施工方法は?
スタイロフォームを用いた屋根裏断熱工事の費用相場や施工方法、工事期間について解説します。
スタイロフォームの費用相場
スタイロフォームの価格は、厚さやサイズによって異なりますが、一般的には1平方メートルあたり数百円から千数百円程度です。
屋根裏の面積や必要な厚さによって、総費用は大きく変動します。
また、施工費用も考慮する必要があるため、事前に見積もりを取得し、予算に合わせて計画を立てることが大切です。
屋根裏断熱の施工方法
屋根裏断熱の施工方法は、主に垂木間にスタイロフォームを隙間なく敷き詰める方法がとられます。
DIYで施工する場合、カッターナイフでスタイロフォームを切断し、垂木間にしっかりと詰め込み、隙間が生じた場合は発泡ウレタンなどで埋める必要があります。
また、気密性を高めるためには、防湿シートや気密テープなどを併用することが効果的です。
施工前に、屋根裏の形状や寸法を正確に測り、必要な材料を準備しておくことがスムーズな施工につながります。
断熱工事にかかる期間
屋根裏の面積や施工業者の状況によって異なりますが、一般的には1日から数日程度で完了します。
DIYで行う場合は、さらに時間がかかる可能性があります。
また、天候によっても工期が左右される場合があるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
さらに、施工業者の選定も工期に影響を与えるため、複数の業者から見積もりを取り、実績や評判などを比較検討することが大切です。

まとめ
スタイロフォームは、断熱性能、施工性、価格など多くのメリットを持つ反面、経年劣化や火災時の有毒ガス発生といったデメリットも存在します。
屋根裏断熱材としてスタイロフォームを使用する際は、これらのメリット・デメリットを理解し、適切な施工を行うことが重要といえます。
また、DIYで施工する場合は、安全に配慮し、必要に応じて専門業者に相談することをお勧めします。
専門業者に依頼することで、より確実で安全な施工が期待できるだけでなく、保証などのアフターサービスも受けられるため、安心です。